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衣服や家具に描かれた花や植物たち。
かれらは本来、成長し花を咲かせて、そして枯れてゆく。
けれども描かれたものたちは枯れることもなく、ずっと同じ姿で佇んでいる。
まるで永遠の命を持ったように。
止まってしまった形を見つめる。
私は、その形に沿って糸で形をさらに留めていく。
強度を加えていると言ってもいい。
時には粘土で型取りをする。
残ることない命を形にする作業は記憶を残すことーうつしみだけが佇んでいる?
そして、残されたものを見つめていく。
生まれて、消えていく命と反している姿に対して疑問・思慕を持ち、
今日見える生命あるものへの眼差しを見つめ直すような作品を制作しています。
2020年11月インスタグラムから 個展について
百合の花はもはや私のパートナーです。
原始から変わらない姿で人間界にいる生物。
変わり続ける世界で何を見つめているのだろうか。
ながめのよいまどから
輝きのある景色を内側から眺めている
花々は向こう側で咲き、蕾は開く時を待ち。
重なる時間が展開される。
一方で窓を作り、自らが内側に立つというシアトリカルな行為をテーマにしました。
(この行為における余白は抜け落ちなのか期待なのかを
そわそわさせたい)
平安時代の垣間見のような。
その向こう側にはいけないもどかしさがさらに"まど"を作る。
しめった はこ
4月〜の疫病の監禁中に。
描いた絵、線を残す
鏡合わせのように。
街でみる生命感のある植物のプリント
枯れるはずのいのちは永遠に生きて、残る。
もしもより強く、生き続けることができたなら。
もともと妄想から始まった私の刺し子風の作業。
鏡合わせで形を残す粘土での型取りははまるで祈りのようになっていました。
まわりでは消えてしまう命のニュースばかり。
一つ一つの命を残す まるで掬い上げるように。
作り手としてひっそりとそばにいて欲しい、寄り添えるものを作りたかった。
Eriko
murata
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